夏になると流行る病気のひとつが結膜炎など眼の病気。そこで、今回は目薬の話です。
発 行:国立横浜病院薬剤科 1999年7月発行
コンピュータの普及やコンタクトレンズを装着する人が増えたことにより、疲れ眼やコンタクト用の目薬の宣伝がテレビなどのコマーシャルが、しばしば見られるようになり、これらの愛用者も多いようです。
しかしながら、以外と正しい点眼方法は知られていないように思われます。
本来、目薬は眼の病気を直すものですから、当然、目薬を注すときには、いくつかの注意が必要となります。
そこで、今回は患者さんからよく質問を受ける事柄を(質問と回答)Q&A形式で取り上げてみました。
Q:目薬がうまく注せません。どのようにしたら上手にできますか。
A:テレビのコマーシャルなどでは、俳優や女優さんが随分と眼から離れた高い位置から目薬を注していますが、そのような必要はありません。
目薬を注すときに、つい目を閉じてしまう、目にうまく入らないという方は、次の方法をお試し下さい。
※ @ まず手をきれいに洗う。(目にばい菌やほこりが入ることを防ぐためです。)
A 下まぶたを指で下にひっぱり、上を向く。
B 目薬を目の下辺りに入れる気持ちでさす。
C 目薬が入ったら、しばらく(最低10秒ぐらい、できれば1〜2分)目を閉じる。
Q:1回に何滴させばいいですか?一度に何滴も注したほうがよく効きますか?
A:1滴で十分です。1回の点眼量を増やしても、眼の中に吸収される薬の量は、ほとんど変わらず無駄になるだけです。
Q:目薬をよく浸透させるためには、点眼後にパチパチとまばたきしたほうがよいですか?
A:出る涙を抑えるためにハンカチを目頭にあて、次に鼻を抑える。
テレビなどでよく見かけるシーンですが、これは目頭と鼻は鼻涙管という管でつながっているために涙が鼻に出てくるためです。
まばたきをすると、目薬は鼻涙管に押し出されてしまうのでお勧めできません。
目薬をよく浸透させるためには、目頭を抑えるか(目の手術の後などでは、危険な場合もあります)、目をしばらく閉じておくと効果的です。
Q:何種類かの目薬を一緒にさしても大丈夫ですか?
A:目薬の有効成分が吸収されるまでの時間は、薬によって異なりますが、約2分程度と考えられていますので、最低でも3分、できれば5分以上あけることが推奨されています。
手術後の感染や炎症予防の目薬では、もう少し短くても良い場合もありますので医師や薬剤師にご相談下さい。
Q:複数の目薬をさすときの順番は?
A:通常、きちんと間隔をあけて点眼した場合には、さす順番は特にありません。
ただし、目薬によっては、さす順番により効果に差がでる場合もありますので、医師から指示を受けた場合には従って下さい。
Q:ビタミンBが眼に良いと聞いたのですが?
A:ビタミンBには、B1、B2、B6、B12といくつかの種類があります。
ビタミンBの眼に対する働きは、B1とB12は神経の代謝を活発にする作用があるといわれています。
B2とB6は、粘膜や皮膚を正常に保つ働きがあり、また、ビタミンB2は網膜が光を感じる時に使われます。
他のビタミンではCやEは、目の酸化を抑える作用があり、これが不足すると老人性白内障になりやすいといわれています。
ビタミンは、眼以外にも様々な部分で必要な栄養素ですが、ビタミンによっては、摂りすぎると良くないものもあります。
いずれにしても、バランスの良い食生活が大切といえます。
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